ONUとは?設定方法やモデム・ルーターとの違いを徹底解説!
公開日:2025/02/14

インターネット回線の契約をする際に「ONU」という機器が届き、「これは何…?」と思った方も多いのではないでしょうか。
このほかにも、インターネットを利用する際には「モデム」や「ルーター」といった機器を使うケースがあります。これらの「ONU」「モデム」「ルーター」の違いは何なのでしょうか。
本記事では、「ONU」の基本情報やモデム・ルーターとの違いに加え、実際にONUを設置する際のポイントや接続の手順などを詳しく解説します。
ONU(光回線終端装置)の基本情報

ONUは、光回線終端装置とも呼ばれ、インターネット接続に必要な機器の1つです。光ファイバーから送られる光信号をデジタル信号へ変換するために使用されます。
なぜそのような変換が必要かというと、光信号のままではPCやスマホなどで扱うことができないためです。
反対に、PCやスマホなどから送信されるデジタル信号は、ONUによって光信号に変換されて、インターネットへと送られます。
通常、ONUはレンタル品として、契約した回線事業者から貸し出されます。
ONUとモデムの違い
ONUとモデムは、どちらも通信機器から受信した信号を変換する装置ではありますが、対応する信号は異なります。
ONUは、光信号をデジタル信号に変換する際に用いられており、光回線を介したインターネット接続を可能にする役割です。
一方、モデムはアナログ信号をデジタル信号へ変換するものです。アナログ信号は、ケーブルテレビに使用されているCATV回線や電話回線で利用されています。
契約したインターネット回線がどちらの信号を利用しているかによって、必要な機器が変わります。
ONUとルーターの違い
次にONUとルーターの違いを見ていきましょう。
ONUが光回線の信号を変換する機能を持っているのに対して、ルーターはWi-FiやLANケーブルを繋ぎ、複数の機器で同時にインターネット接続を可能にするものです。
ルーターには信号の変換機能は搭載されておらず、ルーター単体でインターネットに接続することはできません。ルーターとONUやモデムなどを組み合わせて使うことで、複数機器の有線接続や無線接続に対応でき、PC・スマホ・家電・ゲームといったさまざまな機器を同時にインターネットに接続できるようになります。
ルーターを使わずにONU単体で使用する場合、インターネットに接続したい機器とONUを直接有線でつなぐ必要があるため、一台までしかインターネットに接続できません。そこで、ルーターとONUを組み合わせることで、インターネット接続をより手軽に使用できるようになります。
ONUの種類
ONUは、光信号とデジタル信号を互いに変換するものだけではありません。
ここでは、ONUの種類を詳しくご紹介しましょう。
種類 | 特徴 |
---|---|
GE-ONU | デジタル信号と光信号を互いに変換する装置 |
V-ONU | 光信号をテレビで使用するための映像用の信号へ変換する装置 |
GV-ONU | V-ONUとGE-ONUの一体型の装置 |
小型ONU | 単体型ホームゲートウェイにつなぐスティック型の装置 |
例えばフレッツ・テレビを契約すると、テレビ用の光信号から映像用の信号へ変換を行う「V-ONU」が設置されます。このとき光回線を使用したインターネット接続をするためには、別途「GE-ONU」の設置が必要です。
一方、GV-ONUであればGE-ONUとV-ONUの機能が一体となっているため、新たに機能を用意する必要はありません。
ONUの使用方法

ONUは、ルーターに接続すると複数の機器へ同時に接続ができるだけでなく、Wi-Fi接続も可能になります。
では、このようにONUとルーターをセットで使用する場合は、具体的にどのような準備が必要なのでしょうか。
ここからは、設置する際のポイントや接続の手順など、ONUの使用方法を詳しく紹介します。
ONUを設置する際のポイント
まずONUの設置方法について見ていきましょう。
- ONUと自宅内の光コンセントを光ケーブルで接続する
- ONUのLANポートにLANケーブルを接続する
- LANケーブルをPCなどの通信機器へ接続する
- ONUの電源コンセントを差し込み、起動する
- 各種ランプが正常に点灯すれば接続が完了
ONUの設置には、いくつか注意点が存在します。注意点は以下のとおりです。
- 契約した回線事業者によって、ONUの種類は決まっている
- ONUは一般消費者向けには販売されておらず、回線事業者を介して用意する必要がある
- ONUだけでは、インターネット接続を複数の機器で同時に行えない
- 複数の機器へ同時に接続したい場合は、新たにルーターを購入またはレンタルしなければならない
ONUとルーターの接続手順
続いて、ONUとルーターの接続方法について見ていきましょう。
- ONUのLANポートとルーターのWANポートをLANケーブルで接続
- ルーターのSSIDとパスワードを確認
- 各通信機器のWi-Fi設定画面でSSIDとパスワードを入力
- 状況に応じてルーターの環境設定を実施
ONUの「LANポート」とルーターの「WANポート」は、LANケーブルを接続するための差込口です。ポートに記載されている表記を確認したうえで、ルーターとONUをつなぐLANケーブルを差し込みます。
また、SSIDやパスワードを確認するには、ルーター本体の底や側面に貼られたシールを確認しましょう。もし本体にそのようなシールが見当たらない場合、ルーターが入っていた箱や取扱説明書に同封されている可能性もあります。
ONUのランプ表示とその意味
ONUには4つのランプが搭載されており、ランプの点灯状況に応じて現在の作動状況を把握できます。
インターネット通信に不具合が発生している場合は、ONUのランプ表示を確認しつつ、該当するランプの項目を改善しましょう。
ONUのランプ表示の詳しい表示内容とトラブルの解決策は、以下のとおりです。
種類 | 正常 | 異常 | 表示内容 | トラブルの解決策 |
---|---|---|---|---|
認証(AUTH)ランプ | 緑色 | 消灯 | ONUの作動状況 | 電源プラグを入れ直したうえで、数回ほど再起動を繰り返す。改善しなければ、契約中の回線事業者へ相談する。 |
UNIランプ | 緑色 | 消灯 | LANケーブルにつないだルーターや通信機器の状況 | LANケーブルが抜けていないか、接触不良はないかといった点を確認する。 |
光回線ランプ(PON/TEST) | 緑色 | 消灯 | 光ケーブルとONUの接続状況 | ONUへ光ケーブルを複数回入れ直す。改善しなければ契約中の回線事業者へ相談する。 |
電源ランプ(POWER/FAIL) | 緑色 | 消灯 | 電源 | コンセントが正しく差し込まれているか確認する。 |
PPPランプ (ホームゲートウェイ) |
緑色/橙色 | 消灯 | 接続方式 (接続方法) |
機器の再起動およびユーザーIDとパスワードの確認をする。 |
ONUに関するよくある質問

ONUを導入する際、いくつか疑問が生じる方も少なくないでしょう。その中でも、多く寄せられている質問は「ONUとルーターの設置手順を教えてほしい」「ONUは自分で購入するのか」といったものです。
ここでは、上記の内容をふまえてONUに寄せられているよくある質問と回答をご紹介しましょう。
ONUとルーター、どちらを先に接続すべきか?
ONUとルーターを使用する際の接続の流れですが、
光コンセント → ONU → ルーター
の順に接続します。
まず光コンセントの差込口とONUの光ケーブル差込口をつなぎます。インターネットへの安定した接続が確認できた段階で、ONUのLANポートとルーターのWANポートをLANケーブルでつなぎます。
各ポートに接続するだけでなく、ONUとルーターの電源ケーブルも忘れずに接続しましょう。接続が完了したら、ONU→ルーターの順に電源を入れます。
もしトラブル等があり各機器の電源を切る場合は、電源を入れるときとは逆でルーター→ONUの順に切るようにしましょう。
なお、ONUとルーターを接続する際に差込口を間違えてしまうと、それぞれの機器は正常に動作しません。ルーターに記載されたLAN・WAN(INTERNET)といった表記を確認したうえで、正しい場所に差し込むよう注意が必要です。
ONUは自分で準備する必要があるのか?
ルーターは回線事業者からレンタルする方法だけでなく、ネットショップや家電量販店から購入が可能です。一方、ONUは一般には販売されておらず、回線事業者と契約しなければ手に入りません。
通常、回線事業者と契約すると「GE-ONU」が無料でレンタルできます。回線事業者は、ONU本体を利用者のもとへ宅配便で届けることがほとんどです。
ONUをインターネット接続以外の用途で使用する場合は、V-ONU・GE-ONU・小型ONUを取り扱う回線事業者と契約しましょう。
ONUの購入方法は?
一般的に、ONUはレンタル品として回線事業者が取り扱っており、個人で購入することはできません。
なお、回線事業者によって取り扱っているONUの種類やサービスは異なります。通常、ONUのレンタルは無料ですが、スペックや通信機器との互換性などの確認が必要です。仮に、レンタルしたONUが接続環境に合わず問題が起きる場合は、回線事業者に連絡して機器を交換してもらうとよいでしょう。
また、レンタルしているONUの故障や老朽化によって通信速度の低下などトラブルが起きていると思われる場合も、回線事業者に連絡して相談するとよいでしょう。
一体型ONUルーターの利点とは?
一体型ONUルーターとは、ONUとルーター機能が一台にまとめられた機器です。一体型にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
一体型ONUルーターと通常のONUの違いを表にまとめました。
一体型ONUルーター | 通常のONU | |
---|---|---|
形状 | 一体型 | 分離型 |
ルーター機能の有無 | 有 | 無 |
ルーター接続の必要性 | 不要 | 必要 |
一体型ONUルーターのメリットは、以下のとおりです。
- 別途でルーターを用意する必要がない
- ONUとルーターを接続する工程がない
- 一台の機器だけで使用できる
一体型ONUルーターのデメリットは、以下のとおりです。
- ONUの機能とルーターの機能のどちらかが故障すると、全て交換しなければならない
- 契約した回線事業者が提供しているルーター規格しか利用できない
一体型ONUルーターには、接続の手間が少ないことや機器の場所を取らないといったメリットがあります。しかし、自前のルーターを利用できないためルーター選びの自由度が下がるほか、トラブルが起きた際の対応面でデメリットがあります。
ONU交換の手順と注意点
ONUの故障や契約している回線事業者の変更などで、ONUを交換することもあるでしょう。このとき、接続されているONUを取り外し、新しいものを接続する必要があります。
ONU本体の交換に必要な手順と注意点は、以下のとおりです。なお、ルーターが接続されている場合はあらかじめ電源を切り、ONUと接続するLANケーブルを取り外しておきましょう。
- 利用していたONUの電源を切り、コンセントを抜く
- 壁面の差込口に接続している光ケーブルを取り外す
- ONUに接続している光ケーブルを取り外す
- 新しいONUに光ケーブルを差し込む
- 壁面の差込口へ光ケーブルを差し込む
- ONUとルーターを接続する
- ONUの電源コンセントを差し込み、電源を入れる
全ての工程を行い、本体の起動と各機能の状態を示すランプの点灯が確認できれば、ONUの交換は完了です。
ONUの交換を回線事業者の工事スタッフに任せたい方もいるかもしれません。自然故障であれば交換費用は一切かからないものの、外的な要因を含む物損故障の場合、修理の際に技術派遣料が請求される可能性があります。そのため、ご自身の場合どちらのケースに当てはまるのか、事前に回線事業者に確認しておきましょう。
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まとめ
ONUが持つ役割と、モデムやルーターとの違い、接続方法について解説しました。
ONUは利用者自身で購入することはできず、回線事業者と契約すると無料でレンタルできる機器です。そのため、インターネット回線を検討する際は、利用者が求めるONUのスペックおよびサービスを提供している回線事業者なのか確認しつつ、契約に進むとよいでしょう。
また、インターネット接続を利用するためには、ONUの設置および接続準備が必要です。複数の通信機器でインターネットを利用したいのであれば、ルーターやLANケーブルなども用意しておきましょう。
- 本記事の情報は2024年11月時点のデータに基づくものです。