光回線の10G(10ギガ)プランとは?速さや契約時の注意点について解説
公開日:2024/07/11
光回線を検討する際に、「1ギガ」「10ギガ」などといった言葉を耳にしたことはあるでしょうか。この数字は回線の速度を表しており、より高速な10ギガ回線に対応するエリアが近年どんどん拡大し、注目を集めています。
しかし、1ギガと10ギガでどのような違いがあるのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、光回線の10ギガプランとはどういったものか、その速度や契約時の注意点などについて詳しく解説します。
list目次
10ギガの光回線とは?
10ギガの光回線とは、通信速度が最大10Gbpsの光回線のことを指します。
この「Gbps」という単位は回線の速度を表しており、数字が大きい方が1秒間に転送できるデータの量が多くなります。一般的な光回線は最大速度が1Gbpsなので、10Gbpsの光回線であれば10倍の速度が出ることになります。
ただし、どちらも「最大通信速度」であり、あくまでも理論上の最大値であることに注意が必要です。後述しますが、実際の通信速度とは異なります。
また、10ギガの光回線を利用するには、10ギガに対応した専用のルーターやLANケーブル、パソコンが必要です。いずれかの機器が10ギガ対応していない場合、10ギガの通信速度を生かし切れません。また、電柱から各部屋まで引き込む光ファイバーケーブルも、10ギガに対応している必要があります。
実測値の違い
みんなのネット回線速度を参照し、2024年4月8日に計測された「ドコモ光」の1ギガプランと10ギガプランの実測値(有線接続・IPv6接続)を、ピックアップして表にまとめました。
ドコモ光 | ダウンロード速度 | アップロード速度 | Ping |
---|---|---|---|
10ギガプラン | 774.05Mbps | 426.26Mbps | 12.7ms |
1ギガプラン | 485.64Mbps | 254.3Mbps | 24.0ms |
- 1Gbps=1000Mbps
参考:みんなのネット回線速度
この結果を見ると、10ギガプランは1ギガプランの2倍近く速い実測値が出ています。理論値は10倍の差があるものの、実測値で10倍の差が出るということはほとんどなく、このように数倍の差にとどまるのです。
なお、地域や時間帯により速度は異なるため、必ずしも上記の表の速度が出るとは限りません。
10ギガの光回線のメリット
10ギガの光回線は、一般的な1ギガと比べて、どのような点に違いがあるのでしょうか。
ここでは、10ギガの光回線のメリットとして、速度の速さや混雑時の安定性について紹介します。
通信速度が速い
10ギガの光回線は、通信速度が速く安定していることがメリットです。一般的な1ギガよりも高速で、大容量のデータを一度にたくさんやり取りできます。
また、ダウンロード・アップロードの速度が速いだけでなく、Ping値と呼ばれる速度も高速です。Ping値とは、通信反応の速さを表し、Ping値が高いほど通信に遅延が発生していることを意味します。オンラインゲームなど反応の速さが重要となる用途では、できるだけ低いPing値であることが求められます。
回線が混雑していても遅くならず安定している
マンションなどの集合住宅では、回線の混雑により通信速度が落ちてしまうことがよくあります。しかし10Gの光回線なら、ネットワーク帯域が広いため、回線が混雑していても遅くならず、安定した通信速度が保てます。
帯域とは、インターネット通信に使用する周波数の、最高周波数と最低周波数の範囲のことです。帯域が広ければ、一度に多くのデータ量を通信できます。ネットワーク帯域が広い10ギガの光回線では、混雑していても安定した通信が可能になるのです。
10ギガの光回線のデメリット
通信速度が速い10ギガの光回線ですが、対応エリアが限定されていたり、追加の工事が必要になるなどのデメリットも存在します。
あらかじめ把握しておくことで対処できる項目もあるため、詳しく確認しておきましょう。
契約できるエリアが限定的
2024年4月現在、10ギガプランを契約できる地域は限定的です。提供エリアは拡大中ですが、まだ全ての都道府県で利用できるわけではありません。
例として、NTT光回線の1ギガと10ギガ対応エリアを以下の表にまとめました。
1ギガ提供エリア | NTT東日本・NTT西日本が光回線を提供している都道府県 |
---|---|
10ギガ提供エリア | NTT東日本・NTT西日本が光クロスを提供している一部地域(東京都・神奈川県・宮城県など17都道府県) |
サービスによって違いはありますが、上記の例のように、10ギガ提供エリアは1ギガ提供エリアよりも狭くなることがあると覚えておきましょう。
工事が必要
1ギガの光回線を引き込んでいる物件でも、10ギガの光回線を利用するには、新たに10ギガに対応する光ファイバーケーブルを引き込む工事が必要になります。
なお、工事は次のような流れで行われます。
- 物件の最寄りの電柱から、部屋の壁面まで、光ファイバーケーブルを引き込む。
- 建物の壁面に、金具を取り付けて光ファイバーケーブルを固定する。
この際、壁に穴を開ける必要があるため、賃貸物件の場合は、事前にオーナーや管理会社に許可を取る必要がある。 - 引き込み口付近まで、金具を使い光ファイバーケーブルを数か所固定する。
- エアコンのダクトや通気口から、室内に光ファイバーケーブルを引き込む。
- 引き込み口付近に光コンセントを設置し、ONU(光回線終端装置)を接続する。
なお、工事の申請に手間がかかったり、マンションなどの集合住宅では管理会社に許可を得なければならなかったりするなど、さまざまな準備が必要となる点にも注意が必要です。
料金の上昇
光回線事業者によって料金は異なりますが、光回線10ギガプランは、1ギガと比較して500円〜2,000円ほど月額料金が高くなります。
例えば、auひかりの1ギガプラン(標準プラン)は月額6,930円(税込)ですが、10ギガプラン(標準プラン)は8,338円(税込)です。
インターネットに速さを求めていない人にとって、金額が上がることはデメリットです。利用目的に合わせて、プランを選ぶとよいでしょう。
ルーターなどの買い直しが必要なことも
10ギガプランの光回線を契約すると、ルーターやONUなども10Gに対応した機器に買い直す必要があります。 10ギガでの通信に必要な機器を以下に挙げました。
Wi-Fiルーター | Wi-Fi規格がWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応したルーターが必要。また、10ギガに対応したLANポートが付いている必要がある。 |
---|---|
LANケーブル | 10ギガに対応するためには、カテゴリがCat6、またはCat6AのLANケーブルを選ぶ必要がある。 |
パソコン側のLANポート | パソコンとルーターを有線接続する場合は、パソコン側のLANポートを10ギガに対応したものにする必要がある。 |
10ギガの光回線がオススメな人とは?
1ギガ回線よりもさらに高速な10ギガ回線なら、大容量データのやり取りも快適におこなえます。
では、どういった人に10ギガ回線は最適なのでしょうか。利用シーンをもとに3つの例を紹介します。
オンラインゲームをする人
オンラインゲームをよく利用する人には、10Gの光回線がおすすめです。
10ギガの光回線は、データの通信速度が速いだけでなくデータの送受信に必要な時間(Ping値)も短縮されるため、通信遅延が少なくなります。
シューティングゲームのように一瞬の差が勝敗に結びつくゲームでは、わずかな遅延が発生するだけで結果に影響を与えてしまうでしょう。そのため、オンラインゲームをする人には、Ping値が低く安定している10ギガの光回線がおすすめです。
4K・8Kの動画など高画質オンラインコンテンツの視聴が多い人
10Gの光回線は、4Kや8Kのような、高画質の動画をよく視聴する人にも向いています。
4Kとは、横×縦の画素数が4000×2000である動画の規格のことです。8Kは4Kよりも高精細で8000×4000の画素数があり、スーパーハイビジョンとも呼ばれています。
画素数が多いほど、快適に視聴するためにはより高速な通信環境が必要となりますが、10ギガ回線であれば、4Kも8K もスムーズに楽しめるでしょう。
大容量のファイルをアップロードする機会が多い人
大容量のファイルをアップロードする機会が多い人にも、10ギガの光回線がおすすめです。
例えば、動画編集や3DCGなどを行うクリエイター職の人は、作品のダウンロードや転送にかかる時間を短縮できるため、業務効率が向上するでしょう。
また、インターネット上でストリーミング配信の活動を行う配信者の方も、アップロード速度が速い10ギガの光回線の方が、配信が途切れる心配が減るため安心です。
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まとめ
光回線の10ギガプランとは、通信速度の最大値が10Gbpsの回線のことです。通信速度の速さはもちろんのこと安定性にも優れているため、テレワークでのオンライン会議やアップロード作業を頻繁に行う人に向いています。また、オンラインゲームや高画質の動画視聴もストレスなく利用できるでしょう。
しかし、新たに工事が必要だったり月額料金が上がったりすることに注意が必要です。契約前にデメリットについても十分確認しておきましょう。